もぐもぐ

It will be better ”I Believe”.

三瀬ちひろさん


 21歳のちひろさんへ

 よくがんばりました。


 いっぱい歌いました。いっぱい踊りました。

 ソロパートを歌うたびに、その立ち位置に温かさを残していきました。

 その柔らかな歌声は、「明日もがんばるぞ」って、誰かの心をいつも奮わせました。

 こたえるように、めいっぱい、名前を呼んだこと、声を枯らしたこと、誰かにとって、初めてのことでした。

 誰かが泣くほど愛しました。それが、ちひろさんの歌でした。

 よくがんばりました。


 ステージの上では、自分のことを彩りつづけました。かっこよくありつづけました。

 肩を上下させるたびに、誰かを、ドキドキさせました。

 ステップをふんだらキラキラを纏いました。

 背中をむけたときには、たくましかったり、寂しそうだったりしました。

 みるみるうちに変わる表情が魅力的でした。ちひろさんが生きてきた分ぜんぶでした。

 よくがんばりました。


 たまに怒ったり泣いたりもしました。たぶん。

 おなかを抱えるほど、大笑いもしました。それにつられて誰かも笑いました。

 大人みたいで、子どもみたいでした。

 誰かに、ついていきたいと思われました。

 そうして、誰かを、いろんな場所へ連れていってくれました。

 初めて歩く場所でも「ちひろさんが好き」それだけで充分でした。

 誰かの、忘れられない瞬間をたくさん作りました。

 よくがんばりました。


 大きな決断もしました。ちゃんと伝えてくれました。誰かのだいすきな、ちひろさんのことばでした。


 誰かにとって、ちひろさんはヒーローでした。今もね。



 よくがんばりました。いっぱいがんばりました。立派でした。



 22歳のちひろさんへ

 ひとつ歳をとるくらいじゃあ、なにも変わらないって思ってそう。歳、まちがえるくらいだしね(笑)それでも、がんばり屋さんだったから、たぶんめちゃくちゃ変わってます。

 だから、21歳のちひろさんのこと、わたしが、一生、がんばりましたって言いつづけます。頼まれたって、忘れてなんかあげません(笑)なめんなよ〜〜

 
 つぎに同じ季節がやってくるとき、22歳のちひろさんに、がんばりましたって言えるのは、もうちひろさんだけです。

 目も耳もふさぎたくなるような、そんな現実に出会ったり、どうしても泣きたくなるようなこともあると思います。

 そんなとき、たまには、自分のこと、いい子いい子って頭なでてあげてください。ちひろさんなら、きっと大丈夫です。



 改めて、22歳のお誕生日おめでとうございます。生まれてきてくれてどうもありがとう。だいすき。


 おやすみなさい。